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2012-03-10 (Sat)
小林賢太郎演劇作品『うるう』を観に行きました。

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ほんっとうに素敵な舞台だった。
周りでも泣いてらっしゃる方がたくさんいました。
演者一人・奏者一人による『二人舞台・うるう』
ラーメンズ・POTSUNEN・KKPと賢太郎さんが作・演出されているものはいろいろありますが、その作品たちの中でも、こんなに個人的どストライクだったのはKKP#4『LENS』以来です。
『大人のための児童文学』という言葉がピッタリな作品でした。

今回DVD収録がなかったので、ガッツリ内容に触れた感想を書いておきます。といってもいつも通りな浅~い感想です。
しかも時間が経っててか~な~りうろ覚え。
もしかしたら4年後に再演するかもしれないかも?というお話は出ているそうですが。ぜひやってほしい!
以下、ネタバレ全開(しかし中途半端)です。ご注意を。













あの森に行ってはいけません

うるうというおばけが出ますから

高い高い木の上で

うるううるうと泣いている

おばけが出ますから



森の奥でグランダールボという名の樹とともにひっそりと暮らす、白髪の青年ヨイチ。
人知れず暮らしていた彼は、ある日、うさぎ用の落とし穴にかかった8歳の少年マジルと出会う。
「私と会ったことは、誰にもいうんじゃないぞ!」
「もう二度とここに来るんじゃないぞ!」
けれども、次の日もそのまた次の日も、マジル少年はヨイチのもとにやってくる。
すげなくしても自分のもとにやってきて、うさぎが捕まえられない自分のために「まちぼうけ」の楽譜まで持ってきたマジル少年に、徐々に心をひらいていくヨイチ。
けれども彼には、マジル少年と仲良くしてはいけない理由があった…。


SPOTのときのうるうびととはちょっと違っていましたね。
個人的にですが、うるうびとはバッドエンド、うるうはハッピーエンド、と思ってます。
『誰かがいなくなればいい』の『誰か』の選択肢次第で変わってしまった世界。

不老不死の研究をしていた両親の影響で、4年に1歳ずつしか歳をとらない体で生まれてきたヨイチ。
1年すぎるごとに転校して、4回同じ学年を繰り返すのは辛いよね。
コナンくんだってうんざりしたんだから(笑)
学校で仲間はずれになったのは、同じ事を繰り返すことへのうんざり感や、変な言い方だけど「自分は(いろんな意味で)違う人間」という気持ちもあったのかもしれないと思っています。
子供って特にそういうのに敏感だったりしますし。
組体操とかどうにか出来そうなものは『先生何とかしてやれよ!』と思いましたが(笑)

数を数える機械(名前忘れちゃった)で、いろんな人の数を数えていたのは、楽しかったから。
けれど、数えるから余ってしまう、とわかってやめてしまった。

年をとらないから、不審がられちゃって同じ職場には8年くらいしかいられない。
転校・転職でなんとかごまかしていたけれど、日本で国勢調査が始まったことで、隠れることを余儀なくされたヨイチ。
「いつもひとつ足りない いつもひとり余る」
ヨイチのこの言葉がだんだんと悲痛な叫び声に聞こえました。

体の年齢は38歳でも、すでに152年生きてきたヨイチ。
両親が他界し、唯一の理解者であるクレソン先生も亡くなり、本当に一人ぼっちになってしまったとき、どれほど寂しかっただろう。
仲良くなっても、大切な人は必ず自分をおいて逝ってしまう。
だから、だれとも仲良くならない。友達は作らない。
あまりにも、寂しい生き方。

そんななか、出会ったのがマジル少年。
「もう二度と来るんじゃないぞ!また明日!!」
最初は鬱陶しがってたのに、こんな言葉が出てくるくらい、マジル少年が来ることが当たり前になっていた毎日。
マジル少年と一緒に過ごした時間は、どれほど楽しかっただろう。
2人のやり取りが(実際には賢太郎さんの一人芝居なわけだけど)楽しくて微笑ましくて。
秘密の場所を教えたヨイチ。
音楽家になるという夢を語ったマジル少年。
お互いに『大切な友達』だった。

初めて2人で協力したことが、2人を分かつことになるなんて、どれほど辛かっただろう。
「マジルは悪くない!」
そう言いながら、マジル少年を送り返したヨイチ。
もしかして、この時初めてヨイチは友達を慰めたんじゃないだろうか。
マジル少年は、何を思いながら走り去ったのだろう。
この後の、ふくろうの翼をつけたヨイチが木の上で「 うるう うるう 」と泣く姿はとても切なかったです。

40年後、さらに深い森の奥でアルブーストという名の樹とともに暮らしていた48歳になったヨイチ。
ふとしたはずみで思い出すのはマジル少年のこと。
そこに聴こえてきた、チェロの「まちぼうけ」。
「まちぼうけ…まちぼうけ…」
音を頼りに進んでいくと、そこには48歳になったマジル(青弦さん)の姿が…。

40年間も一人で居たのかよヨイチ…!とさらに寂しくなったのですが、最後に救われました。
きっとマジル少年も、ずっとヨイチのことを探していたのでしょうね。いきなり、森の奥にいるヨイチを見つけられるわけはないでしょうから。
最後、カウンターがマジルの上で『0』から『1』に変わったときは感動しました。
もう、ヨイチは一人じゃない。
マジルという友達が出来たから。

途中から、舞台上でずっとチェロを演奏している青弦さんが最後にマジルになるんだろうな、と思いながら観ていたのですが、予想通りに進んだことがこんなに嬉しかったことはありません。
良かった…ヨイチ、本当に良かった…

4年に1歳しか歳をとらないヨイチには、このあと悲しい別れが待っているかもしれない。
けど、きっとマジルとの出会いでヨイチは変われたと思う。
悲しいだけでなく、幸せなこともあるって。
40年ぶりに再会した2人はどんな話をしたのだろう。マジルの音楽会に行ったりしたのかな。
幸せな時間を過ごして欲しいな…。

ストーリー以外ですと、舞台装置が飛び出す絵本みたいで、シンプルかつ美しかったです。
ヨイチの秘密の菜園のシーンは特に印象に残りました。

ああもう、ホントDVD化しないのが残念で…。何度だって観たい作品でした。
でも、あの作品は生で観ないと、とも思うんですよね。

4年後に?再演があることを願ってます。
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